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それでもボクはやってない
それでもボクはやってない十人の真犯人を逃すとも、
一人の無辜を罰するなかれ

……良い言葉ですよね〜っとしみじみ。

痴漢えん罪を描いた「それでもボクはやってない」
公開日(20日)行ってきましたヨ。
「Shall we ダンス?」の周防正行監督作品。
「Shall we〜」は歴代邦画でもマイランキングの上位に食い込んでるので、「それでも〜」も当然期待。結構前から観に行こうと思ってました。

1/20組のもう一本「マリーなんとか」は、会社のトモダチと行く約束してるのでとりあえずおいといて(「ディパーテッド」はあえて忘れておく)、いざ劇場突入です。
ストーリーは、
就職活動中のフリーター・金子徹平は、面接に行く朝、満員電車で痴漢と間違われ、逮捕・拘留されてしまう。
身に覚えのない徹平は頑なに否定するが、彼が己の正義を貫けば貫く程、拘留期間は延びていくばかり。
「ボクはやってないんだ!」
しかし、ついには起訴され、真偽の程は法廷に持ち込まれる事に。
果たして、判決は!?

……こんな感じですね。

80点。(脚本:4/演出:3/映像:3/音楽:3/配役:5)

見終わってみて、さすがの周防作品、期待通りに良かったです。
ただ、映画(エンターテインメント)として良かったというと……微妙ではありますが。
至って単純なストーリーなので、話の展開を観ると言うより、ずばり裁判の行方を見守るという感じ。観客=傍聴人って感じですネ。だから、カメラワークとか演出も淡々としてて、教材ビデオ的要素が強かったです。
ま、かなり「お話ちっく」に仕上げられてるので、ノンフィクションよりフィクション寄り。
少なくともドキュメンタリーな印象は無く、終始気楽に観れましたけど。

総合的には良かったんですが、マイナス部分もちらほら。
前半は、同房者の描写とかコメディタッチの部分が多くちょっとくどかったのと、時間の流れを感じさせる要素が全くなくて、長い拘留の辛さとかが見えてこなかったのがマイナス。
後半は、瀬戸朝香がどんどん弁護士に見えなくなってきたのがマイナスでした。
瀬戸朝香……「デスノート」の時も思ったんですが、演技過剰ですよね……。
なんかセリフに抑揚が付きすぎてて、いかにも芝居口調なのが作風に合って無く、特に裁判シーンは気になって仕方なかったです。(あんな話し方の弁護士おるか!)

瀬戸朝香は気になりましたが、他の役者陣はかなり好印象でした。
主役の加瀬亮は存在感無いところがピッタリだし、もたいまさこもいかにもな母ちゃん役なのに嫌味がなかったし。
特に役所広司はステキでしたね?
ちょっぴり「ガイアの夜明け」を思い出しましたが、あの地味目なところが役柄にも合ってたと思います。
それと、裁判官役の小日向文世と正名僕蔵は恐ろしくはまってました!
てか、上手すぎ!!
この二人の演技を観るだけでもこの作品を見る価値はあると思います。
(もうひとり『悪』裁判官がいたけど……こっちはお約束キャラというか……)

とにかく地味で淡々。
面白い(笑える)シーンなんてほとんど無く、おまけに長い!(2時間25分)
そんな、一つ間違うと「苦痛」な作品ですが、それでも映画館で観ることでより「傍聴席」に近づけると思います。
なかなか面と向かって知る機会は無い内容がもりだくさんなので、陪審員制度も始まる事だし、オススメしときます。


ちなみに。
作中とはちょっと離れるけど、めちゃめちゃ不満なところがありました。
それはエンドロール。
賛美歌みたいな唄が流れて、全てが台無し!でしたヨ。
「うぅ〜ああぁ〜♪」って、独唱で……。
上手い(ステキ発声)ならともかく、これがまたちょっと微妙なのです。
エンドロールで席立つ人には無縁の話ですが、あの間って、スタッフとか見たりしつつ、映画の余韻を噛みしめたりするもんですよ。
そ・れ・な・の・にっ!
あのラストの余韻を噛みしめようと思いきや、全く雰囲気に合ってないヘンな唄のせいで思考停止状態。
府中競馬場正門前駅と京王線(電車関係撮影場所として協力)、あとは大都技研(吉宗姫Ver.で協力)くらいしか覚えてないです。(もちろん余韻なんて吹っ飛んだ)
これが……例えば素敵なインスト曲だったなら、文句なしの名映画になったのに。
ホント、勿体ないというか……残念です。
:: 映画(2008年まで) | comments(0) | trackbacks(0) | posted by 二瀬古 
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